「ツミナガラ…と彼女は謂う」
hidesuke
 ぴちゃ…ピト−−ピチャぴた……
 「貴方が愛しゅう御座います」
 ぴた…ぴちゃ、とん−ツツツツツ
 「貴方の影より参ります」
 ポタ、ぽた、ぽた……
 「あはははは、うふふふふ」
 ……くちゃ−ぴた−ぽた…
 「後ろの正面誰だ?」

 イメージは赤、感覚は漆黒。
 午前2時10分。
 ベッドに入ってからまだ1時間と経っていない。それなのに僕のTシャツは夕立にでも降られたようにビッショリと濡れている。青白い月が照らす影絵のような部屋の中では、淡々と時を刻む秒針の音だけが現実のような気すらしてくる。
 「夢、か」
 漠然としたイメージと感覚だけが残る夢。悪夢であることは確かだ。身体にまとわりつく生暖かい空気。何か、自分以外の何かを感じる。部屋の隅、月すら照らす事を拒むその闇の中に、ほら、ほら、ほら!
 突然、体が粟立つ。悪寒が走る。締め切った窓から、冷たく、生暖かい風が入る。
 
 ぴた…ぴた…ぴた…
 台所から聞える水音が妙に耳につく。ギーと音を立てて扉が閉まる。影絵の部屋が俄に音で満ちる。嗚呼、ああ、アア!!
 耳を塞ぎ布団に潜る。いる!いる!いる!何か得体の知れない何かがいる!
 震えが止まらない。嫌だ、嫌だ、嫌だ!
 何も聞きたくない。何も見たくない!
 目を閉じる。見える。まぶたの裏にくっきりと見える。焦点の合わない二つの眼球が!
 ベッドから一息に跳びのく。部屋の隅。影の中へ。
 「 つ か ま え た 」
 冷たい手、長い黒髪、トーンの高い声。
 イメージは赤、感覚は漆黒。
 動かない。動けない。ただただ震えが止まらない。
 「貴方が愛しゅう御座います」
 「あたしのことを見てくれました」
 「貴方の気持ちはココで御座いますか?」
 「あたしのモノ、あたしだけのモノ」
 「うふふふふ。あはははは」
 「見てたもれ、見てたもれ」
 「貴方の血は美しゅう御座います」
 心臓をつかまれる感触。
 イメージは赤、感覚は漆黒。
 その瞬間、震えも、意識も、鼓動もピタリと止まった。
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□名無しさんからの批評 (2003/12/10 16:45) フォント
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怖い話はよかったのではないかと思います。実際読んでいて怖くなりましたし。
ですが、同じ言葉を3回も並べる必要はあったのかな・・・と少し思ってしまいました。
□匿名さんからの批評 (2003/12/10 18:06) フォント
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素直に、怖い。ただし、何の因果も無いのにやられる怖さ。女の言葉から、男がどこかで見てたのか?とも思わせるけど、弱い。最後に男を殺すなら、何か因果が必要だと思う。
□名無しさんからの批評 (2003/12/10 19:00) フォント
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怖く思ったのは初めの方だけでした。
「ほら」を続けたのは良かったと思うんですが、短い文章の中に何度も同じ手法が入っていると気になるかもしれません。(まあ、好みの問題だとは思いますが…)
でも、この路線ならもっと徹底的に怖く出来たと思います。ちょっと物足りない気もします。
□名無しさんからの批評 (2003/12/10 20:32) フォント
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陰湿さのある表現から、背筋の震えるような恐怖を感じました。
ただ、同じ表現を繰り返す技法は、緊迫感は感じるのですが少ししつこい感じもしました。
もう少し、使う場所を絞ってもいいかもしれません。
□名無しさんからの批評 (2003/12/10 22:11) フォント
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雰囲気の作り方が上手いなぁ。世の中の変死者にはこういう死に方をしている人が実際にいたりして。
ほんと、理不尽な恐怖ですね、コワー。
□匿名批評者さんからの批評 (2003/12/10 22:43) フォント
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ホラーもしくはサスペンスというジャンルを文章で表現するのは、とても難しいことである。簡単に言うと、ビジュアルの列記だけで終わっていて、そのビジュアルの表現が怖い(もしくは不可解)なのであって話自体が怖いということに繋がっておらず残念である。
□名無しさんからの批評 (2003/12/10 23:15) フォント
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「イメージは赤、感覚は漆黒」は2回目が不要な気がする(ひつこい)。
「何か得体の知れない何かがいる!」は句点があった方がいいのでは?
冒頭部分のひらがなとカタカナの混在方法が読む気を失くした。
「ポタ、ぽた、ぽた……」
より「ぽた、ぽた、ポタ……」の方が個人的には好み。
冒頭以下は、良かった。
□名無しさんからの批評 (2003/12/10 23:21) フォント
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ごめんなさい、怖くなかったです。オバケでいいのかなぁ? 某○ツキ教授じゃないですが、オバケはいないと信じる私なんで、こういうネタの場合は民話とか伝承とかそっちのバックグラウンドがもっと書き込まれていないとついていけないんです。プロトコルの違いというか。
荒股風に言うと「カゴメ、カゴメ」の話と繋げるのか?だとしたら、その辺のバックグラウンドを書き込んでほしかったです。表現のほうは好きです。
□セツナビトさんからの批評 (2003/12/10 23:24) フォント
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うーむー。何と言いますか、ただ表面的なことだけが伝わってくるだけで、どうも怖いとは思えませんでした。怖さを伝えるならもう少し踏み込んだ描写が必要かと。

表現においても、やたらなしつこさと説明不足感が終始まとわりついてきます。悪く言えばマンガチックといいますか。コマに書かれた台詞と絵を描写したような。

思った以上に辛口になりました。もしかしたらこういう文体に慣れていないのかもしれません、私。すみません。
□名無しさんからの批評 (2003/12/10 23:40) フォント
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 小説というより歌みたいだなと思いました。擬音を用いるのは見た目的にイメージを伝え易くしますけど、基本的には多様しない方がいい気がします。その方が最終的によりイメージの豊かな文章になるような気がすます。気がするだけですが(笑)。
 かなりマンガチックなのはきっと意図的なのだろうと見受けました。自分的によくわからないところは、もしかすると何かの作品を下敷きにしているのかな、と思いました。
□名無しさんからの批評 (2003/12/11 10:37) フォント
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言葉のリズム感がとても良いので、詩みたいな感覚で読みました。
それゆえ、ストーリーとしては漠然としている部分が多く、怖いという雰囲気は解るのですが、もう一歩踏み込めないと感じる部分がありました。
次回に期待。
□名無しさんからの批評 (2003/12/11 10:51) フォント
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皆様が既に批評していらっしゃる通りなのですが、映像的なこの表現でホラーを書くのなら、「映像を見たほうがいいや」ということになります。頭の中でワンクッションを置く小説なんてものは、そもそもそのままそっくり目に飛び込んでくる情景に勝つのが難しいわけでありますから。こうした表現を使用したくなるのは書き手として十分に分かりますが、そこはぐっとこらえて、より精緻な表現を心がけていってください。
それと細かいところになりますが、『後ろの正面誰だ?』の「かごめかごめ」ここでこれを使用しているのに何か深い訳があるかもしれませんが、私には読み取れなかったです。「何か得体の知れない何かがいる!」この「何か」も狙ってやっているのかそれとも二重使用なのか微妙なところ。 
「イメージは赤、感覚は漆黒」「影絵の部屋」ここらへんの表現は好きだなあと思いました。
□愛さんからの批評 (2003/12/11 13:13) フォント
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怖いですねえ。
勢いのよい文章でリズムよく最後まで恐怖を感じながら読み進めることができました。
表現もよいと思います。
ただやはり、怖い場面、というだけで、物語として訴えてくるものが感じられなかったのが残念です。
□郵一郎さんからの批評 (2003/12/12 00:37) フォント
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同じ言葉を(カタカナ、漢字等でバリエーションを増やしても)繰り返すことで得られる狂気性は、逆に文章自体が若干チープな感じにしてしまう恐れがあると、僕は思います。それでも、恐怖感は十分に伝わってきましたと思います。
□む。さんからの批評 (2003/12/12 13:10) フォント
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怖くなかったです。筆者の頭の中には、明確なホラー映画張りのワンシーンが渦巻いているのでしょうが、それをビジュアル的に表現しただけという印象しか受けませんでした。
冒頭のプロローグはなくていいですね。後半でも同じ表現が出てきますし。「かごめ、かごめ」を匂わせた恐怖を語るのなら、擬音に頼らない方がいいと思います。
文中、主人公の恐怖を「!」を多用した口語体で表現しているのも、怖くなくなってしまった一因かと。ストーリーの加速に対して、読み手の恐怖感がどんどん減衰していくというか。
私自身、マンガチックな頭の中の映像をそのまま文章にしてしまうことがあるのですが、それでは読者には頭の中の映像は伝わってこないと思います(……挿絵があるといいのかも)。もう少し心理的な怖さが盛り込まれていると、後半の描写が生きてくると思いました。
□名無しさんからの批評 (2003/12/12 21:45) フォント
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良く分からない情景描写だけだと思えました。言葉の重みがバラバラで怖さがあまり伝わってこない。
□名無しさんからの批評 (2003/12/13 00:10) フォント
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ホラーサスペンス調の作品って、「影」ならもっと挙がるかと思ったら少なかったので、それだけで目を引きました。
怖さも伝わってきますし、雰囲気はとてもいいです。
いきなりラストが三人称的な表現になってしまったのは、肩透かしを食らった気分です。
また、繰り返される「イメージは……」も表現として稚拙。ありふれすぎているので、繰り返して使用するには全体の構成や展開、ここ以外の表現がいまいちでした。
□名無しさんからの批評 (2003/12/13 02:46) フォント
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いいですね。こういう気持ち悪さは好みです。

「!」と言葉の繰り返しが多いですが「イメージは〜漆黒」以外の部分の繰り返しはない方が良いと思いました。

全体的に改行も多すぎるかと思います。特に「台所〜影の中へ。」までは改行を入れずに、一気にたたみかけるようにした方が恐怖感が際立つように思いました。

終わり方は良いと思います。
□名無しさんからの批評 (2003/12/13 17:33) フォント
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 「イメージは赤、感覚は漆黒。午前2時10分。」とくるとハードボイルドっぽいのかなと思ったのですが、これは散文詩ですね。読み進めるにつれ、評価する気が失せていきました。次回は詩ではない読ませる文章を書いていただけるよう期待します。
□名無しさんからの批評 (2003/12/13 22:26) フォント
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「ほら、ほら」と言うのでもう一人いるのかと思ってしまいました。読者に語りかけるなんて、ある意味ホラーで怖いかも。

どうせなら、最後の2行をひっくり返して、

「イメージは赤、感覚は漆黒。」

で最後を締めて欲しかったです。使い方が難しいけど、嫌いではない手法です。
□名無しさんからの批評 (2003/12/15 02:21) フォント
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会話文の連続はどうなのでしょうか。部屋のあちこちから聞こえてくると言うイメージで読んでいましたので狙いどおりなのかもしれませんね。
それでも怖くないのは、あまりにも話が理不尽だから。突発的な恐怖ってのは尾を引かないので、印象に残りません。ですので、この部分を削って恐怖に至るバックグラウンドをしっかり整えた方が良いと思います。
また、連呼する部分が多いんですよね。迫ってくるという描写を書きたいのでしょうか。それにしては物語が希薄なので、ただ棒読みの連呼にしか読めません。

「イメージは赤、感覚は漆黒」
これに固執されていませんか?これを上手く使おうとして、これを中心にストーリを考えていませんかもし、そうだとしたら本末転倒と言うやつですよ。とにかく、そんな感じを受けました。
□名無しさんからの批評 (2003/12/15 21:11) フォント
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 イメージは赤、感覚は漆黒。
 この一文が妙に印象に残りますね。
 後はわりかしどうとでも。
 
 総じて言えば、怖いものを感じる器官なんて千差万別なのですから、
怖かったり怖くなかったりする人がいてもいいと思います。
 ただ、私的には、「リング」か何かの焼き直しのように思えてしまいました。
□水夫さんからの批評 (2003/12/16 15:55) フォント
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一応ホラーと言うことになるのかな。雰囲気の積み重ねがしにくい1200字では難しいのはわかるけれど、それにしてももうすこしなんとか。
□名無しさんからの批評 (2003/12/17 06:13) フォント
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面白いと思うのですが、ちょっと急ぎすぎでは。
□名無しさんからの批評 (2003/12/19 21:19) フォント
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「イメージは赤、感覚は漆黒。」
この部分はとても好きです。
ただ全体を見ると、小説としてはちょっと読みにくいなぁと感じてしまいました。
表現したいことはわかるのですが、言葉が追いついてないような。
雰囲気は恐いのですが。
次回作、期待しています。
□名無しさんからの批評 (2003/12/20 21:13) フォント
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総合
文章冒頭に擬音が続き、その時点ですでに読もうという意識をそがれてしまいます。
これは好みの問題でもありますが、使いすぎるのはやはりお勧めできません。
同じ言葉を繰り返すというのも、ポイント的に使えば効果もありますが、ただ連続させるとしつこくなってしまいます。
ホラーは好きなだけに、辛口になってしまってすみません。
□名無しさんからの批評 (2003/12/21 23:44) フォント
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 独特な表現方法だと思いました。個性があって良かったです。
 最初に読んだ時は、『イメージは赤、感覚は漆黒』というフレーズが出すぎのような印象を受けましたが、何度か読むとその部分がとても頭に残り、そういうことかと思いました。

 作者の方が満足しているのであれば、最高の出来になるのが小説だと思います。これからも頑張ってください。
□名無しさんからの批評 (2003/12/22 17:06) フォント
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ホラー慣れしているので、絶対にこういう話があるだろうな…と期待していたのですが。
ありきたりな話なのは別に良いのですが、ちっとも怖くない文章だったのが残念です。
「イメージは赤、感覚は漆黒」を生かし切れていない、というか…、とにかく物足りない感じがします。あとタイトルの意味もよくわかりませんでした。
□匿名希望さんからの批評 (2004/01/01 14:00) フォント
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だいたい題名が、
ギターフリークスと
ドラムマニアの
「あさき」さん
の曲名と同じなのが気になる。
一字一句同じ題名とは…
パクリはよくないと思います。
話も少し急すぎてついていけません。
とりあえず、オリジナルの
題名、話、
が書けるようになってほしいです。
題名がパクリだと話ももしかすると?と疑ってしまいます。
残念です。
□名無しさんからの批評 (2004/01/02 05:02) フォント
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毒々しい表現は良いと思います。話が断片的過ぎなのでそこが少々無理があった様な気がします。これが長編の一部に使われるならかなり効果的だと思います。
□匿名さんからの批評 (2004/01/03 21:27) フォント
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「イメージは赤、感覚は漆黒。」のフレーズは結構好きです。
でも、同じ語を続けて3回繰り返すのを何度も使うと文全体が安っぽい感じになってしまう気がしました。
それから、部屋の中に何かがいると気付くところは、私には物足りない気がしてしまいました。もっと、はっと息を飲むような表現が出来たら良かったと思います。
お話の構成や、発想はいいと思いました。
□名は無いさんからの批評 (2004/01/07 20:25) フォント
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構成
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総合
ホラーを意図して書かれたのでしたら、恐くないのは残念でした。むしろ、なんだか面白いやり方だなぁと感じました。
テンポはいいのですが。「つかまえた」のあとは少し失速してしまった感じがします。
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