「まっすぐに」
琥斗
 また彼女とけんかした。
 今回も原因は俺の言葉だった。
 これで何回目だろう。
 彼女のことを大事に思っているのに、俺の言葉は捻じ曲がって、彼女を傷つけた。
 彼女は泣いていた。
 どうしてそんなこと言うのと、俺を責めた。
 そして俺はいつも後悔する。

 謝ることもできずに、家に帰った。
 今度こそ別れるかもしれないなと、ぼんやり思う。なんだか人事みたいに考えている自分に気付いて、さらに気持ちは沈んだ。
 なぜ気持ちを上手く伝えられないのだろう。
 自分がどんどん嫌いになっていく。
 家にいると頭の中でいろんなことがグルグル回って気持ち悪かったから、散歩でもすることにした。
 しばらく歩いて、近くにあった公園のベンチに座って深く息を吐く。
 何気なく顔を上げると、目の前のマンションと家々の屋根の隙間から見える西の空が朱に染まっていて、素直にきれいだと思った。
 まだ、素直にきれいだと感じることができるんだと思った。
 それなのに、なぜ彼女には素直になれないんだろう。
 また後悔が湧き上がる。
 日が落ちて、だんだん暗くなってきた。
 公園で遊んでいた子供たちが、母親に呼ばれて帰っていく。無邪気に笑い夕飯の話などをするその微笑ましい光景が、なんだか無性に痛かった。
 いまさらながらに、虫の音が聞こえることに気がついた。
 異性を必死になって呼ぶ、美しい声。それでも相手に届かないかもしれない、悲しい声。
 なんだか、自分を重ねてしまう。
 いや、俺はこんなに必死になっていなかったか。
 この虫たちは一体何を考えているのか、なんてことを想像してみる。きっと、まだ見ぬ相手のことを一心に思っているのだろう。
 俺も、もっと一心に、ただただまっすぐに言葉を紡げば、彼女を傷つけずに済むんだろうか。
「虫にできて、俺にできないはずはないよな」
 言葉に出してみる。少し元気がでたかな。
 家に帰ろうと思い、立ち上がる。
 明日、彼女に会ったら、真っ先に言おう。
 ただただまっすぐに、飾らずに、この気持ちを伝える。
 いままで照れ臭くて言えなかった言葉。
『ごめんなさい、そして大好きです』
 彼女は許してくれるだろうか。
著作権について
 
 
□名無しさんからの批評 (2003/11/11 13:17) フォント
発想
構成
表現
総合
求婚を謡う虫の音と、素直になれない自分への反省というくだりはとても素敵だと思いました。
ただ、彼女との関係が曖昧で、たとえばどのような言葉で傷つけたのか(それは愛情の裏返しなのか、単純に主人公の性格の問題なのか)、主人公がどれほど彼女を好きなのかというのが、いまいち伝わってこなかったのが残念です。
□水夫さんからの批評 (2003/11/12 17:32) フォント
発想
構成
表現
総合
がんばってますねえ、って思わず笑みがこぼれました。たくさん書いている人でしたらごめんなさい、習作だなあ、と。

「ひとごと」は「他人事」のほうが読みやすいかな。
□名無しさんからの批評 (2003/11/12 22:10) フォント
発想
構成
表現
総合
発想は良いと思います。みんな、虫というお題をひねりながら書いてるのを考えると、ここまでお題と向き合って、なおかつ、虫の本来あるべき姿と照らし合わせてストレートに書いてるのは、あなただけでしょう。

ただ、いかんせん改行が多く、まだ、成長過程の文だと見受けられます。いろんな本を読んで、まずは好きな作家の文体(といっても、村上春樹のような癖のある方ではなく)を真似てみるのもいい方法だと思います。期待しています。がんばってください。
□名無しさんからの批評 (2003/11/12 23:25) フォント
発想
構成
表現
総合
 きっと頭の中に浮かんでいる物語そのものはいいものなんだと思います。その表現が読む側に伝わらないというもどかしさを感じてらっしゃるかもしれません。
 低い評価なのは、そのもどかしさを打ち破ってくれることを期待してのものです。
 それにしても、これほどの改行が無意味に思えるというのが......悲しく思えました。
□名無しさんからの批評 (2003/11/13 13:00) フォント
発想
構成
表現
総合
無理しているなあと思いました。一文を無理に繋げた感じがしました。
違和感を感じた箇所
・俺の言葉は捻じ曲がって…
・〜から、散歩でもすることにした(なんだか不自然)
・〜なんてことを想像してみる
(「想像している」とわざわざ言うあたり)
□名は無いさんからの批評 (2003/11/14 01:49) フォント
発想
構成
表現
総合
区切り区切りに並べられた言葉は、著者さん自身の誰かに対する気持ちでしょうか。小説としてはもの足りないのですが、事実は小説より奇なり、です。表現に固執することでそのまっすぐさを、自分が誰に何を伝えたいかを、忘れて欲しくは無いなと思います。
□匿名さんからの批評 (2003/11/14 13:27) フォント
発想
構成
表現
総合
「虫にできて俺にできないはずはないよな」この文を違う言葉で表していただければ、すっかりいい感じになるかとちと思いました。と、批評批評と。かなり悩んでお書きになった跡は評価します。あとはまとめるところですね。小説ってのはウソをどこまで本当らしく読者に伝えるかという勝負なんですよね。
□匿名さんからの批評 (2003/11/16 02:48) フォント
発想
構成
表現
総合
こういう短い文を重ねた文章は好きです。改行の多さも気になりませんでした。
でも何故か、散漫な印象を受ける文章です。情景や主人公の考えていることはわかるのですが、表現一つ一つが上手く繋がっていないような気がします。「無邪気に笑い夕飯の話などをするその微笑ましい光景が、なんだか無性に痛かった。」この一文などは、無理やり行間を埋めるために入れたという感じです。上手くはまっていないと言うか。
後、「彼女を傷つけずに済むんだろうか。」ここだけ本来「の」である助詞が「ん」になっているのが気になりました。
□phさんからの批評 (2003/11/16 18:46) フォント
発想
構成
表現
総合
ああ、そうだよなあ、と思いました。
話はとてもよく解るし、主人公の気持ちも解るのですが、もう一つ入り込めない感じです。
一文一文がどうも箇条書きのように感じてしまいました。
話はいいし、虫というテーマに対する発想も十分素敵だと思うので、文章をどんどん書いて欲しいと思いました。
□名無しさんからの批評 (2003/11/17 10:18) フォント
発想
構成
表現
総合
少し改行が多すぎる気がします。
彼女との関係についての説明をもっと感情を込めて要れて欲しい。
文章にまとまりが無い感じもしました。繋がればもっといい感じなると思います。
□名無しさんからの批評 (2003/11/17 11:07) フォント
発想
構成
表現
総合
日記だなぁと思いました。小説としては成り立って無いように思います。内容はなかなかだと思いますが、ブツブツと途切れる文章が先を読み進める弊害になっているように思います。
□名無しさんからの批評 (2003/11/22 21:59) フォント
発想
構成
表現
総合
一つ一つの文が切れている気がするので、そこが読みにくさの原因かな、と思います。
心の中で思ったことと、周りの景色の描写が、上手く繋がってないからかな。
難しいですよねぇ、小説って。
気持ちの描写だけでは日記になってしまうし、風景だけではただのレポートだし。
頑張って欲しいです。
□名無しさんからの批評 (2003/11/28 04:30) フォント
発想
構成
表現
総合
『た。』

おそらくこの文章で一番多く出てきた文字列です。
というように文章が『〜った。』『〜う。』『〜だ。』という感じで変化がなく、退屈で、話の内容が頭に入ってきませんでした。
こういう細かいところを直すことからはじめてください。
□名無しさんからの批評 (2003/11/30 03:16) フォント
発想
構成
表現
総合
改行が多すぎますね。
『けんか』『さらに』『いまさら』などなど、ひらがなも多いので、俺が幼く感じます。
全体的に表現が稚拙な気がしますので、沢山文章を読んで、そして書いて表現力を磨いていって下さい。

と、偉そうに言いましたがテーマの生かし方は良いと思います。
□匿名さんからの批評 (2003/12/04 13:05) フォント
発想
構成
表現
総合
どうしてそんなことを言うのって言った彼女に、大好きですで許してもらおうなんて・・・
。頭の中でイメージは浮かんでいても、表現が甘い感じでしょうか。夢見る感じはいいとおもいます。もっと、書いて、読んでをされたらいいと思います。
□名無しさんからの批評 (2003/12/07 19:26) フォント
発想
構成
表現
総合
 まず、改行が多すぎて不自然だと思いました。シーンが変わっても、一文ごとに改行してあるので、シーンが変わったことが解かりにくいです。「ひとごと」は「人事」ではなく「他人事」と書きます。

 ただ、素直な気持ちで読むと、あまりごちゃごちゃ言いたくない作品です。何歳になってもこういう純粋な気持ちを忘れずにいたいものです。『異性を必死になって呼ぶ、美しい声。それでも相手に届かないかもしれない、悲しい声』という一文が印象的でした。
←目次へ
2style.net