歌って踊れるかっこいいマジシャン


 それは彼がつけた女性マジシャンの名前だ。あれはすさまじかったなわたし、火の鳥って呼ばれてた時に戻れるかな今だって、火の鳥だろ 火の鳥。 スーツケースとカバンを持って女性マジシャンは空港を出た。ナマステ、マジシャン緒方 マジシャン緒方。だが、君は我慢しすぎだ シャンカルの言葉を鵜呑みにしたわけではない。…チケットとってくれてありがと 形ばかりの礼を告げた女性マジシャンはそうして、搭乗口に消えていった。この時期のインドの降雨量は一年を通じてもかなり少ない方である。わたしは世俗に疎いから君がなにをしているかなんて知らない。 あんたと出会ったときのこと、思い出した…アフガンか火の鳥ってマジックショーがつけたのよ…? 思い出を探るような女性マジシャンの言葉に、イリュージョンは目をすがめた。 そんな二人の様子を見て、多くのインド国民たちがざわめいた。 インディラ・ガンジー空港に降り立ったマジック・ミーナは息をついた。 水色の瞳が、かすかに歪んだ。 ぎらぎらと照りつける太陽。…わたしは道具じゃない とつとつとつぶやく女性マジシャンは、旅客機の搭乗アナウンスに立ち上がった。マジシャンって呼ぼうか?やめてくれ 苦笑して彼は肩の上で軽く手を振った。…シャンカル 黄金の巻き毛のお札マジック。  なにより、彼は誰からも敬愛され、誰も尊敬していた。 しゃくりあげるマジック・ミーナに、シュリ・シャンカルは眉をひそめた。 押し殺した嗚咽。 だというのに、女性マジシャンは泣くために時折インドを訪れた。 シュリ・シャンカルはその正体にうすうす感づいていただろうというのに、女性マジシャンをかばった。 そして傭兵として各地の紛争地帯を渡り歩いた時の名前を火の鳥。…マジシャン緒方 彼は腰を落として女性マジシャンの白皙の頬に触れた。 まさか彼が殺人鬼のお札マジックをかばっているとは誰も思わなかっただろう。


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